ピッチタールとは?
おすすめの洗浄剤とコーティング車にも対応した落とし方
Introduction
簡単・安全に頑固なピッチタールを除去する方法
いつも「海外カーケア専門店 arinomama(ありのまま)」のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
洗車をしても、バンパーやドア下部に黒い点々が残る。それはアスファルト中のピッチやタールが高温で飛び散り、ボディ表面に強く固着したものです。見た目は小さな汚れでも、実際は油性の樹脂汚れであり、水や中性シャンプーではほとんど落ちません。放置すると紫外線や熱によってさらに硬化し、固着して除去が困難になります。
本記事では、ピッチタールの性質を理解しながら、プロが現場で実践している安全な除去手順を画像付きで解説します。
おすすめのピッチタール除去剤、コーティング車での注意点まで詳しく紹介しますので、初めての方でも安心して作業に取り組んでいただけます。ぜひ参考にしてください。
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Table of contents
目次
- ピッチタールとは?発生の仕組みと原因
- ピッチタール除去に必要な道具
- 洗浄の前に確認すべき注意点
- ピッチタール除去のやり方と手順
- よくある質問(Q&A)
- まとめ
Introduction
ピッチタールとは?発生の仕組みと原因
はじめに
ピッチタールとは、道路のアスファルトに含まれる油分が高温で溶け出し、走行中の車がそれをタイヤで跳ね上げたときに車体へ付着する汚れのことです。
舗装されて間もない道路や、真夏の直射日光が当たる場所では、アスファルトの表面温度が60〜80℃に達することがあります。この温度になると、アスファルトの成分が柔らかくなり、表面ににじみ出てきます。それをタイヤが巻き上げることで、バンパーやドア下、足回りなどのボディ下部に、黒い点のような汚れとして付着します。
この汚れの主成分であるピッチやタールは、水に溶けにくく油分の強い性質を持っているため、普通のカーシャンプーではほとんど落とすことができません。表面をこすってもなかなか落ちにくいのが特徴です。
さらに放置すると、紫外線や熱の影響で汚れが硬化し、塗装面に強く固着してしまいます。落とせなくなるわけではありませんが、早めに対処するほど簡単に落とせるため、見つけたらできるだけ早く除去しましょう。

ピッチタール除去に必要な道具
車の外装に付着したピッチタールは、アスファルト由来の強い油性汚れです。シャンプーでは除去できないため、専用の溶剤系クリーナーを使用する必要があります。除去作業の際は、塗装やコーティングを傷めないように、綺麗なマイクロファイバークロスを用意しましょう。
また、ピッチタール洗浄剤は皮膚への刺激が強いため、ニトリル手袋の着用をおすすめします。
道具一覧
- ピッチタール除去剤
- 粘土クリーナー(状況に応じて使用可)
- その他

ピッチタール除去剤
GTECHNIQ(ジーテクニック)のW7 タール&グルーリムーバーは、ボディに固着したピッチタールを効率的に分解するプロ仕様のリムーバーです。
薬品耐性の強いコーティング施工車であれば、コーティングを落とさずに使用できます。ピッチタールだけでなく、ステッカーやホイールバランスウェイトの糊跡、エンジンルームのオイル滲みなどにも対応。高い洗浄力と安全性を兼ね備えているため、1本で幅広い用途に活躍します。
ただし、ヘッドライトやプラスチック、ゴム類、PPF(プロテクションフィルム)、ラッピング施工車への使用は避けてください。また、簡易的または部分的に板金塗装を行った箇所にも使用を控えるのが安全です。
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粘土クリーナー(状況に応じて使用可)
粘土クリーナーは、鉄粉除去に使用するイメージがありますが、実際にはボディ表面に付着したさまざまな異物を除去できるアイテムであり、鉄粉やピッチタール、ペンキミストなどの汚れに対応しています。
粘土クリーナーには「研磨剤入り」と「研磨剤未配合」の2種類がありますが、どちらを使用してもボディ表面に細かな傷が入るリスクがあります。さらに、コーティング被膜を傷める可能性もあるため、使用前にその点を十分理解しておくことが大切です。
すでに粘土クリーナーをお持ちで、軽い傷がついても気にしない方、または後にポリッシャー研磨で傷を除去することができる方にとっては有効な選択肢です。
使用方法は鉄粉除去と同様で、水や専用の潤滑剤をしっかりかけながら、摩擦を最小限にして優しく擦るのがポイントです。


その他
✔︎ ニトリルグローブ
ピッチタール除去剤は溶剤成分を含むため、必ずニトリルグローブを着用して作業を行いましょう。素手で触れると、皮膚への刺激や乾燥を引き起こす可能性があります。特に長時間作業する場合は、マスクや保護メガネの併用もおすすめです。
✔︎ マイクロファイバークロス
高価なものである必要はありませんが、綺麗なクロスを用意しましょう。溶けたピッチタールを拭き取る際、クロスがすぐに汚れるため、こまめに清潔な面を使うことが仕上がりを左右します。
Caution
洗浄の前に確認すべき注意点
作業前に確認すべき注意点
ピッチタール除去剤は強力な溶剤タイプのクリーナーです。正しい環境で作業を行わないと、シミなどのトラブルにつながる場合があります。以下のポイントを事前に確認し、安全に作業を進めましょう。
✔︎炎天下では作業しない
炎天下やボディが熱い状態でピッチタール除去剤を使用すると、溶剤が急速に反応してシミやムラの原因になります。特に黒系・濃色車は熱を持ちやすく、薬剤が乾くスピードも速いため注意が必要です。また、ホワイトやシルバー系に比べてシミが目立ちやすいため、より慎重な作業を心がけましょう。日陰や涼しい時間帯を選び、塗装面が冷えている状態で施工を行いましょう。
✔︎ 目立たない箇所でパッチテストを行う
前述のとおり、ピッチタール除去剤は使用に適さない素材も存在します。施工前に目立たない場所でパッチテストを行い、シミや変色がないかを確認してください。また、経年劣化で塗装が弱っている車両では、溶剤が染み込みシミになる恐れがあります。テストで異常が見られた場合は、使用を中止し、粘土クリーナーなど別の方法を検討しましょう。
How to remove tar and Glue
ピッチタール除去のやり方と手順
1. 洗車をして水分を拭き取る
最初のステップは、ボディ表面の砂や汚れを洗車でしっかり落とすことです。汚れが残った状態で作業を行うと、ピッチタール除去剤を使用した際に塗装面を傷つける原因になります。
洗車後はマイクロファイバークロスで水分を拭き取り、乾いた状態で次の工程に進みましょう。


2. ピッチタール除去剤をクロスにスプレーする
ピッチタール除去剤は、直接ボディにスプレーせず、クロスに吹きかけて使用するのが基本です。直接スプレーしても基本的には問題はありませんが、クロスにスプレーしてピッチタール部分にピンポイントで塗り込むことで、ムラのリスクを極力回避することができます。
また、デリケートな国産車の塗装や黒系などの濃色車の場合は、シミのリスクを軽減するために、水で濡らして固く絞ったクロスを使用するのもおすすめです。
3.目立たない箇所でパッチテストを行う
本格的に作業する前に、ドア下の内側やバンパー下部など目立たない場所でテストを行います。変色・白ボケが出ないかを確認してください。
PPF・未塗装樹脂・ゴム・ヘッドライト・簡易補修箇所は適さない場合があります。
異常が出たらそのパネルでは粘土クリーナー等の別手段を検討します。


4. ピッチタール除去剤を優しく塗り込む
パッチテストで問題がなければ、実際にピッチタール除去を行います。清潔なマイクロファイバークロスにピッチタール除去剤を含ませ、力を入れず“なでるように”拭き取るのがポイントです。強く擦ると塗装面を傷つける原因になるため注意しましょう。
一度で落としきれない場合は、クロスに除去剤を再度含ませて数秒ほど置き、汚れが浮いた状態でやさしく拭き取ると効果的です。焦らず少しずつ繰り返し作業することで、安全に仕上げられます。
また、ピッチタール除去剤が塗装面で乾かないように注意してください。乾くとシミの原因になる場合があります。
5.たくさんの水で洗い流す
拭き取り後は、大量の水で残留成分をしっかりすすぎ落とすことが大切です。薬剤がボディ表面で乾くとシミやムラの原因になるため、拭き取りが終わったらすぐに洗い流すようにしましょう。
時間に余裕がある場合は、仕上げに中性シャンプーで軽く再洗車すると、より確実に溶剤成分を除去できます。
最後にマイクロファイバークロスで水分を丁寧に拭き取って完了です。

FAQ
よくあるご質問
Conclusion
まとめ
ピッチタールは一見小さな黒い点のように見えますが、実際にはアスファルト由来の強い油性汚れであり、放置すると時間の経過と共に硬化・固着する厄介な汚れです。
今回紹介したように、専用のピッチタール除去剤で汚れを浮かせ、マイクロファイバーでやさしく拭き取る基本手順を守れば、誰でも安全かつ効果的に除去が可能です。炎天下での施工を避け、パッチテストを行うなどの基本的な注意点を押さえることで、塗装やコーティングを傷めずに仕上げられます。
初めての方でも比較的簡単に使用ができますので、是非お試しください。
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